メーキューでは、3ヶ月に一度「すごい会議」と呼ばれる会議を実施し、よりよい給食運営を目指して取り組みを行っています。この記事では、実際の会議の様子とその効果、そして私たちが大切にしている考え方をご紹介します。
「すごい会議」とは
すごい会議は、元々1970年代にアメリカで生み出された会議手法の1つです。メーキューでは2018年から取り入れられ、当社に合う形へとアレンジしながら今日まで続けられてきました。事業部ごとに各事業所の店長が集まり、今期の目標に対してどのような課題があるのか、何を実行すべきかを自分たちで考え、話し合う場として設けられています。

この会議はグループディスカッション形式となっており、エリアを基準として形成されるグループに分かれ、各グループのテーブルには「意思決定者」であるマネージャーと、「テーブルコーチ」と呼ばれる進行役が1人ずつつきます。その2人を中心に、参加者たちは現場で直面している課題に対して具体的なアクションを出し合います。その中から実行可能なアイデアをマネージャーが選定し、選ばれたアイデアは「アクション」として設定されます。アクションには担当者と期日、そして成果指標がそれぞれ設定され、これを「コミットメント」と呼びます。コミットメントが実行されたかについては、3カ月後の会議で共有され、何が成功したか、何がうまくいかなかったかを振り返りながら、また次の3カ月のコミットメントを作成していく、というサイクルが会議の形式となっています。

徹底的にパクろう
ある事業部の会議では、「食事の質の向上」「スタッフの教育」「給食事故の予防」に重点を置いた議論が行われました。
たとえば今回は、ある店舗で実践された「野菜のゆで方」に関する調理方法が全体で共有されました。これは外部講師から学んだ手法を実践したもので、味や見た目がどのように変わったか、改善されたかなどについて、発表されました。これを聞いて、他の事業所でも「ぜひ取り入れたい」との声が上がり、実際に次回のアクションへ落とし込んだグループも見られました。

メーキューでは、「TTPS=徹底的にパクって進化させる」という考えを大切にしています。よいアイデアは、所属や立場に関係なく吸収して実行し、必要に応じてさらに発展させる。それが組織全体のスキルアップや、現場ごとのレベルアップに繋がっています。このオープンな文化は、すごい会議を開催し続けているからこそだといえるでしょう。メーキューの強みである「ひとてま、ひとくふう」は、このような取り組みを通して実現されているのです。
次へつなげる成果指標
会議で決定したアクションの成果についても、課題ごとに明確な測定方法が設定されます。定量的な数値管理が可能なテーマについては、基準を定めて進捗を管理します。
たとえば、「人材育成」については「帳票類の作成ができるか」「面接対応が適切にできるか」など、評価項目ごとにチェック形式のシートを使用し、指導の成果を見える化することが決められました。次回の会議までにどの項目をいくつ〇にするかという成果指標が決められ、3カ月後にそれがグループ全体で共有されます。うまくいった理由や改善が必要な点などをお互いから吸収することで、グループとしての結束、事業部全体としての結束が強くなります。

すごい会議を支える「自立自走」の精神
メーキューがこの会議を通じて目指しているのは、現場が主体となって考え動くことができる、自立自走の組織です。
指示を待つだけでなく、自分たちで課題を見つけ、改善策を考え、やってみる。この姿勢が、社員一人ひとりの成長を促し、結果として会社全体のサービスの向上につながります。
すごい会議は、日々の業務に埋もれがちな課題と向き合う時間であり、そこでの小さな変化がやがて全体の大きな進化につながっていきます。
また、私たちにとって何よりも大切なのは、お客様に喜んでいただける食事を提供することです。ここで議論されることのすべての根本にあるのは、どうしたらお客様にもっと喜んでいただけるのか、という向上心なのです。

まとめ
この会議はすでに5年以上継続しており、社内では制度として根づいています。今後も現場からの改善活動を大切にしながら、これからもよりよいものをご提供できるよう、日々アップデートしてまいります。