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共働き世帯が働きやすさを感じる会社になるために【前編】

パワーカップルという言葉を最近聞くようになりつつありますが、これは高収入の共働き夫婦のことを指しています。近年、共働き世帯が増え、妻が夫並みに稼ぐ「パワーカップル」の存在感も増しています。パワーカップルには明確な定義はなく、三菱総合研究所のレポートには夫婦合わせ年1000万円以上と定義しています。また、夫の年収が600万円以上、妻の年収が400万円以上という細かな分類も成されています。
パワーカップルとなる場合には女性が出産及び子育てでキャリアが中断されないことが大切になります。従って育児休暇が充実している子育てに理解のある会社に就職することが望ましいです。SDGsの目標にもある「働きやすさ」「ジェンダー平等」。これらを実現するために会社はどのようなことに取り組むべきなのか。結婚・出産後も勤務を持続可能にする社員を増やすにはどうすればよいのか。現在、メーキューで共働きしている3組に当時の状況や環境、今後の目標や期待したいことなどをお聞きしました。

※ご出席の3組とも夫がマネージャー(MG)、妻が店長のご夫妻なので苗字に加えてMG、店長と表記します。

同じ職場だから理解できて相談しやすい

山本専務:メーキューにご夫婦で在籍している方は8組いらっしゃいますが、今回は管理職と店長で働く3組の皆さんに集まっていただきました。共働き、同じ会社で一緒に働くことに対して質問させていただきます。まずは、同じ会社でパートナーと働いているメリット・デメリットをお聞かせください。

渡邊MG:社内の話をお互いに理解できるというのがあります。同じメディカル領域の業務なので専門用語や起きた出来事も話し合えますし、内容が理解できる分、お互いの気持ちに寄り添う事ができるのがメリットです。

渡邊店長:直属の上司ではないから話しやすい部分もあります。結婚してからは渡邊MGの奥さんという風に見られることが多いので、一人の社員としてみてもらえているのかなと思う事はあります(笑)

山本専務:三輪夫婦のところはどうでしょうか?

三輪MG:企業給食から学校給食の担当に異動した時の話ですが、新規の小学校オープンがありまして、企業と学校では衛生管理や野菜の切り方一つでも違う事が多く戸惑っている時に学校給食の経験がある妻にフォローしてもらった事があります。いろいろ協力してもらえたのは大きかったです。お互いに教えあえるのがメリットですね。

山本専務:仕事についても共通の話題として話せたり、会社の規定や制度についても二人でフォローしあえるところがメリットですかね?

三輪MG:そうですね。あとは子どもの緊急時にすぐに連絡が取れて、行ける方がすぐに迎えに行けるところですかね。

山本専務:緊急時の対応が取りやすいと。

三輪MG:取りやすいですね。お互いの業務のピーク時間帯もわかっていますし、現場の稼働時間に合わせて拘束時間が決められているので、学校給食に異動してからは朝が早い分、夕方には比較的早く帰れるので家事の分担などができているところが良いですね。

 

 

山本専務:ありがとうございます。三輪店長はどうですか?

三輪店長:会社の話をするのもそうですけど、相談したいことがあった時にはただ聞いてもらえるだけじゃなく、理解してもらえることが大きいです。全く違う会社に勤めていると「何それ?」ってなることも同じ会社だとわかってもらいやすいと思います。

山本専務:仕事の悩みも相談できるし、お互いを理解できるからアドバイスもしやすいということですね。

三輪店長:いろんな現場を見ているので「こういう時はこうだよ」みたいなアドバイスをもらえるのは良い事かなと思います。

山本専務:なるほど。それでは佐野夫婦のところはどうですか?

佐野MG:私がメリットだと感じているのは、急な対応が必要になった時、事細かに説明しなくても「こういう事があったから行ってくるね」と言うだけで理解して協力してもらえるのはすごく助かっています。もし妻が違う会社に勤めていたら理解してもらい難かったり、誤解されてしまうかもしれません。同じ会社で同じ事業部であるからこそ、妻の理解が得られやすいということは私にとっては心強いし、いつも感謝しています。

佐野店長:私も仕事の内容を細かく説明されなくても理解できるので、新事業所のオープンが近づいてきたら少しの間、忙しくなるなと予測ができますね。

山本専務:相手の仕事をよく知らなかったら、「なんでそんなに忙しいの?」となってしまうかもしれないけれど、「新規オープンだから仕方ないよね」みたいに理解できると…なるほど。

自分の評価が相手の評価につながる。だからもっと頑張れる。

山本専務:逆に同じ会社だからこそやり辛かった事とかはありますか?

佐野MG:妻が同じ会社で働いているからこそ、カッコ悪い姿だけは絶対に見せたくないという気持ちがあって。妻の耳に「佐野マネージャーがこういう失敗をしたんだよ」という噂とか、妻の前で怒られている姿は絶対に見せたくない!という気持ちが強いことですかね。(笑)

山本専務:夫として弱いところを見せたくないみたいな。

佐野店長:私も一緒です。私の評判は夫の評判に繋がると。子供が小さい時は時短で働いていましたが、勤務時間や業務量が少ない分、能力が低いとかって見られないようにしようとか、そういう面で夫の評価を下げたくないなというのはありました。あと会議で顔を合わせる時はちょっと嫌な感じです。

山本専務:あぁ、同じ会議にはね。ちょっと小っ恥ずかしいというか。

佐野MG:会議で自分の発言をどう思ったかなんて怖くて聞いたことがないです。(笑)

山本専務:渡邊夫婦のところはどうですか?

渡邊MG:人事考課の会議はグループが違うとは言っても名前が出てきたらそっと退席したくなりますね(笑)

一同:(笑)

家事育児を状況に合わせて分担

山本専務:次に家事とか子育ての分担はどんな感じでやられているのか聞いてみたいと思います。

三輪MG我が家は基本的に家事が分担されています。妻は朝の家事をやってくれています。それから洗濯、朝食と保育園の送り出し、子どもの宿題を見てくれています。一方で、ゴミ捨て、保育園のお迎え、塾の送り迎え、買い物、夕食、洗い物を私がやっています。出勤が早い分、早く帰ってこられるので夕方の家事は私がやっています。

山本専務:佐野家はいかがですか?

佐野MG:現在は、平日の食事は帰りが早い妻がやってくれています。休日の食事の8割ぐらいを私が作っています。高校1年生と中学1年生の子供が居ますが、だいぶ手はかからなくなりました。子供が小さい時は正直、妻任せでした…

佐野店長:10年前と今では働き方は全く違うと感じていて、もう本当に10年前は90%以上家事も子育てもすべて私がやっていました…

佐野MG:以前は、たまに保育園に送り迎えしても「お昼寝布団どこにしまったらいいの?」と電話してしまうとか…そのころは妻に苦労をかけたなと思っています。

山本専務:働き方が変わってきて、最近は協力できる時間が増えてきましたか?

佐野MG:高校生になった息子がお弁当なので私が夜洗濯して干している間に、妻には先に寝てもらい、早起きした妻が弁当を作るという分担です。

渡邊店長:うちの中学生の娘のお弁当はパパが担当しています。

山本専務:パパの手作り弁当ですか!?

渡邊MGそうなりますね。妻の業務がシフト制なので家にいる方が積極的に家事をするようにしていて、子どもの学校行事もなるべく参加するようにしています。

渡邊店長:平日は早番中心の勤務なので朝の事は夫、夕方以降のことは私がやっています。子ども達も大きくなってきて積極的に手伝ってくれるのでだいぶ楽になってきています。

山本専務:皆さんそれぞれ協力し合って工夫されているということですね。ありがとうございます。